オンライン・システム・ニュースレター No.27 (1991.01.21)


目録システムに関する最近の質問書から


1) ISBNについて

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 書誌レコードのISBNと、手元の目録対象資料に表示されているISBNが異なってい ┃
┃る。この場合、書誌レコードのISBNを削除し、手元の資料のISBNを入力してもよい ┃
┃か。                                    ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 ISBNは通常、版ごと、または装丁等が異なるごとに付与されます。しかし、時には刷の相違のみで別のISBNが付与されている場合もあります。したがって、手元の目録対象資料のみからでは、その書誌レコードに記録されているISBNが正しいか否かは判断できません。手元の資料と同一版次で刷次の違うもののISBNが書誌レコードに記録されている可能性もあるので、書誌レコードのISBNを削除することは問題があります。
 書誌レコードに既に記録されているISBNが誤りであるかはっきりしないときは、そのISBNも書誌レコード上に残しておき、そのISBNからも検索できるようにしておきます。この場合、1つのVOLフィールドに対応する2つ以上のISBNを記録することになるので、XISBNフィールド(1つのVOLフィールドに対し、7回まで繰り返し可能)を使って下さい。ISBNフィールドには最新のISBNを入力するようにします。

(例) 手元の目録対象資料のISBN: X-XXXX-XXXX-X (最新の刷の表示)

     VOL:   ISBN: Y-YYYY-YYYY-Y PRICE:
                ↓(XISBNフィールドを追加して)
     VOL:   ISBN: X-XXXX-XXXX-X PRICE:  XISBN: Y-YYYY-YYYY-Y

2) 中国名、韓国・朝鮮名の著者名典拠の標目形

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 中国の団体名を著者名典拠で検索したところ、漢字形のHDNGの典拠レコードとロー┃
┃マ字による翻字形のHDNGの典拠レコードがヒットした。この2つの典拠レコードは重 ┃
┃複になるのか。重複レコードだとしたら、どちらが正しいHDNGなのか。      ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 現在のところ目録システムでは、簡化文字、ハングル文字を用意していないため、中国語資料、韓国・朝鮮語資料を書誌ファイルに登録する場合、暫定的に次の3つのうちいずれかの方法を各参加組織が選択することになっています。(「目録情報の基準」9p)

  ア 和図書ファイルへの登録 : 記述は漢字形、あるいは日本語への翻訳形で行う
  イ 洋図書ファイルへの登録1: 記述は漢字形で行う
  ウ 洋図書ファイルへの登録2: 記述は標準的な翻字法に従った翻字形で行う

 一方、著者名典拠については、書誌とは別の規定が「目録情報の基準」58p以下で定められています。「基準」の規定を表にまとめると次のようになります。

1) 著者標目-個人名

┏━━━━━━━━┯━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━┯━━━━━┓
┃著者が各著作で使│適用する目録規則│   表    記   │ ヨ ミ ┃
┃用する主な言語 *│        │            │     ┃
┠────────┼────────┼────────────┼─────┨
┃  日本語   │        │ 資料に顕著に表示され │ あり  ┃
┃        │        │ ている文字      │     ┃
┠────────┤        │            ├─────┨
┃  中国語   │  NCR'87   │┌簡化字は文字セット中┐│母国語ヨミ┃
┃        │        │└の漢字に置き換える ┘│のカナ表記┃
┠────────┤        │            │または  ┃
┃ 韓国・朝鮮語 │        │┌ハングルは文字セット┐│日本語ヨミ┃
┃        │        │└中の漢字に置き換える┘│のカナ表記┃
┃        │        │           ** │    ***┃
┠────────┼────────┼────────────┼─────┨
┃上記以外の外国語│  AACR2    │    ローマ字    │ なし  ┃
┗━━━━━━━━┷━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━━┷━━━━━┛
  
 注* 各著作の原版で用いている主な言語による
  主な言語が判明しないときは、初出の著作の言語による
 ** 全体が置き換え不可能なときは、AACR2を適用する(ローマ字形)
 *** 母国語ヨミがよく知られており、参考資料でそのカナ表記が確立しているとき
  は、母国語ヨミを採用する

2) 著者標目-団体名

 ┏━━━━━━━━┯━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━┯━━━━━┓
 ┃団体の公用語 * │適用する目録規則│   表    記   │ ヨ ミ ┃
 ┠────────┼────────┼────────────┼─────┨
 ┃  日本語 **  │        │ 資料に顕著に表示され │     ┃
 ┃        │        │ ている文字      │     ┃
 ┠────────┤        │            │     ┃
 ┃  中国語   │  NCR'87   │┌簡化字は文字セット中┐│     ┃
 ┃        │        │└の漢字に置き換える ┘│ あり  ┃
 ┠────────┤        │            │     ┃
 ┃ 韓国・朝鮮語 │        │┌ハングルは文字セット┐│     ┃
 ┃        │        │└中の漢字に置き換える┘│     ┃
 ┃        │        │          *** │     ┃
 ┠────────┼────────┼────────────┼─────┨
 ┃上記以外の外国語│  AACR2    │    ローマ字    │ なし  ┃
 ┗━━━━━━━━┷━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━━┷━━━━━┛
  
 注* 単一の公用語が判明しないときは、主たる言語と判断できるものを、不明のと
  きは、初出の著作の言語による
 ** 複数の公用語があり、その中の1つが日本語のときも、NCRを適用する
 *** 全体が置き換え不可能なときは、AACR2を適用する(ローマ字形)

 中国の団体名の場合も「基準」に従って、適用する目録規則と表記に用いる文字を決定することになります。その団体の公用語が中国語ならば、HDNGはNCRの規定に従い、またその表記は漢字等にするのが正しく、翻字形のHDNGは誤りということになります。なお、流用入力時の不注意により、漢字形と翻字形の2つの典拠レコードが重複して作成されているケースが目立ちます。洋図書ファイルにおいて参照レコードを利用し流用入力するとき、本来ならば漢字形で作成すべきALフィールド・著者名典拠を、翻字形で作成しないように注意してください。