オンライン・システム・ニュースレター No.34 (1992.06.10)


ILLに関する質問書から


 ILLシステムのサービス開始から2ヵ月余りたちました。その間に寄せられたILLに関する質問(システム面、運用面)をいくつか紹介し、回答します。
 なお、「ILLシステム操作マニュアル」に関連する記述があるものについては、該当ページを挙げていますので併せて参照してください。

〇 依頼館に関する事項

1  重複依頼について

┌───────────────────────────────────────┐
│ 新規依頼で5件レコードをORDERし、(複写依頼)業務選択画面に戻ると、「未処理」の│
│レコードが 4件しかなかった。最初の1件をORDERし忘れたと思い、改めてレコードを作│
│りなおしてORDERしたところ、受付館から「当レコードは重複依頼により謝絶します」 │
│というコメントとともに「新着照会」で返されてきた。なぜか?           │
└───────────────────────────────────────┘

 ILLシステムではオンラインでデータをやりとりしていますので、ORDERされると、すぐに受付館でレコードを受付処理することができます。するとレコードの状態が「未処理」から「処理中」に変わります。このケースでも依頼館で5件分を連続して作成中に、受付館で最初の1件を受付したのだと思われます。そのため業務選択画面での「未処理」の件数が4件しか表示されなかったわけです。
 このような場合は、必ず依頼検索画面等でレコードの検索をして(1レコードの状態、2レコードID、3相手館の参加組織ID、で検索可→マニュアルp.58)、そのレコードが登録されていないことを確認してから新規にレコードを作成してください。このケースではたまたま受付館が同じ図書館だったので重複依頼だとわかったわけですが、もし違う図書館を指定した場合は、その両館から同じ文献の複写物が送付されるといったことも起こり得ます。ILLでは料金支払の責務が伴いますので、重複依頼にはご注意ください。

2 「準備中」のレコードの保存について

┌───────────────────────────────────────┐
│ COPYコマンドで作成したレコード(状態は「準備中」)をORDERせずにRETURNしたとこ │
│ろ、業務選択画面での「準備中」のレコード件数が0件となっていた。ハードコピーを │
│もとに依頼検索画面で検索してみても当レコードがヒットしない。COPYコマンド発行時│
│にレコードの登録はおこなわれないのか。                    │
└───────────────────────────────────────┘

 COPYコマンド発行時、および新規依頼でFORMした直後の「準備中」のレコードについては、ORDERまたはSAVE、あるいはCANCELコマンドを発行しないとILLデータベースに登録されません。ORDERせずに「準備中」の状態のままレコードを保存したい時は、SAVEコマンドを使ってください。
 これに関連して、「準備中」の状態の画面をハードコピー、あるいはローカルシステムにダウンロードして依頼データとして保存している図書館においては、控えがあるので依頼したつもりでいても、実際にはORDERされていないということも起こり得ますのでご注意ください。

3 新規依頼の連続処理について

┌───────────────────────────────────────┐
│ ORDER直後の複写依頼検索・簡略表示から、連続して新規依頼をするにはどうすれば │
│よいか。                                   │
└───────────────────────────────────────┘

1) 同一申込者等の場合、COPYとRETRYを連続して使うと便利です。複写依頼検索・簡略表示画面からCOPYコマンドでレコードを複写して、BIBフィールドの書誌事項を修正し、RETRYを発行します。検索画面への移行と同時に検索が行われ、その結果が表示されます。RETRY発行時、BIBに入力されているデータのうち、1書誌 ID、 2標準番号、 3標題等の優先順位で検索が行われます。
 なお、複写の場合は雑誌、貸借の場合は図書のファイルを自動的に検索します。図書/雑誌の別を指定したい場合(複写業務で図書目録検索をしたい等)にはオペランドとして「M」(図書)、「S」(雑誌)を指定できます。(→マニュアルp.41、52〜55)

2) SWITCHコマンドで複写依頼検索・簡略表示画面から目録検索画面に移行することもできます。図書の検索をする時はオペランド「M」、雑誌の検索なら「S」をそれぞれ指定します。(→マニュアルp.56)

4 PRMT(徴収猶予許可番号)の入力について(1)

┌───────────────────────────────────────┐
│ 受付館を 1私立大学、 2国立大学の順に指定し、 1の私立大学にはPRMTは不要なので│
│入力せずにORDERした。しかし、 1で謝絶されて 2の国立大学へ自動転送されてしまっ │
│た。 2からは、前納扱いと判断されて納入告知書が送付されてきた。        │
│次候補館の徴収猶予許可番号を入力する方法はないだろうか。           │
└───────────────────────────────────────┘

 「照会」の状態からPRMTにデータを入力して、FORWARDで次候補館へ転送することができます。このケースのように、最初の私立大学が謝絶して、次の国立大学に転送されるのを回避するためには、「謝絶の場合はPARDON2で照会してください」 といった旨をORDER時にCMMNTに入力しておいてください。(→マニュアルp.43、70)

5 PRMT(徴収猶予許可番号)の入力について(2)

┌───────────────────────────────────────┐
│ PRMTのフィールドに漢字でデータを入力してORDERすると、「・・・入力データがDB │
│定義と異なっています」というエラーメッセージが表示されることがあるが、なぜか? │
└───────────────────────────────────────┘

 PRMTのフィールドには、英数カナ文字で最大10桁(バイト)までデータを入力できるようになっています。(→マニュアルp.105)
 英数カナ文字以外に漢字を入力した場合、画面上では表示されませんが、漢字の始まりと終わりにそれぞれ2桁分のシフトコードがセットされます。ORDERするとレコードがデータベースに登録されますが、その時点で入力されたデータにチェックがかかり、10桁を越えたデータが入力されている時はエラーメッセージが表示されます。(→入力例参照)
 徴収猶予許可番号の入力については相手館とも相談のうえ、簡略な形で入力する、あるいはCMMNTに必要な事項を記入する等、運用面で調整してください。

(入力例)・画面上の表示・・・・学情セ平 4-8
    (桁数)  2 2 12 111=10桁
   ・ORDER時・・・・(全) 学情(半)セ(全)平(半)4-8
    (桁数)  2 2 2 2 12 2 2 111=18桁→エラー

6 FAXはどちらのフィールドに?

┌───────────────────────────────────────┐
│ FAXで複写物の送付を希望する場合、TYPE(複写種別)とSPVIA(送付方法)のどちらのフ│
│ィールドに「FAX」と入力するのか。                       │
└───────────────────────────────────────┘

 マニュアル(p.36、107)ではTYPE(複写種別)にFAXを入力する例をあげていますが、受付館における見落としを回避するためにも、当面はTYPE、SPVIAの両方にFAXと入力するようにしてください。

7 「確認」のレコードの修正

┌───────────────────────────────────────┐
│ 「確認」状態のレコードを修正する場合、ONO(依頼番号)やCLNT(申込者氏名)等の修 │
│正ならば、CALLBACKで「到着処理中」の状態に戻して処理できるが、料金に関する項目│
│を修正する場合は、どのような操作をすればよいのか。              │
└───────────────────────────────────────┘

 料金に関する項目(ITEM〜SUM)を修正できるのは受付館側だけです。(→マニュアルp.67、106〜107) 状態遷移図にもあるように、「到着処理中」の状態からCLAIMコマンドで(その際、CMMNTが必須項目になります)「クレーム未処理」の状態にして受付館に修正を依頼してください。受付館でこの画面を表示すると「処理中」になるので、そこで料金項目の修正ができます。依頼館・受付館でよく連絡を取り合って処理してください。

8 所蔵検索について

┌───────────────────────────────────────┐
│1) 目録検索の書誌詳細表示画面からLOOKUP HOLDINGSで所蔵検索すると、「・・・検 │
│索結果は0件です」のメッセージが表示される。このような場合、所蔵館が存在しない │
│と判断してよいのか。                             │
│2) LOOKUP HOLDINGS後に直接、所蔵詳細表示画面に移行してしまうことがあるが、こ │
│こから他の所蔵館を検索するにはどうすればよいのか。              │
└───────────────────────────────────────┘

 1) ILLシステムでは、LOOKUP HOLDINGS発行時に、今日現在ILLシステムによる受付可能な図書館を自動的に検索します。検索結果0件のメッセージが表示された時は、翌日以降、受付可能な図書館が存在する可能性がありますので、SSTATを空白、あるいは「N」にして再検索してみてください。ILL参加館のうち受付を停止(休止)している図書館が表示されることがあります。さらに所蔵詳細表示画面からLOOKUP LIBRARYを発行すると参加組織情報が表示されますので、休止期間等の確認ができます。(→マニュアルp.102)

 2) 所蔵詳細表示画面から他の所蔵館を検索するにはBROWSEコマンドを使います。所蔵検索・簡略表示画面が表示されるので、SSTAT・ILFLG等に検索条件を指定することで、受付停止(休止)中の参加館、あるいはILLシステム未参加館の所蔵も検索できます。(→マニュアルp.101) なお、ここでRETURNを入力すると書誌詳細表示画面まで戻ります。

9 COPYS,LOANSの「C」

┌───────────────────────────────────────┐
│1) 目録の所蔵検索画面でCOPYSに「A△C」という値がセットされているが、「C」とい│
│うのはどういう意味か。                             │
│2) 所蔵館と受付館が異なっている場合、レコードの処理はどうなるのか。また、依頼│
│館ではどういう点に注意したらよいか。                     │
└───────────────────────────────────────┘

 1) Conditional(条件つきで可)の意味です。多くの場合、所蔵館と受付館が異なっている時に使われています。  2) COPYSが「C」の図書館を指定してORDERすると、所蔵事項(HMLID〜 RGTN)には所蔵館のデータがセットされますが、レコードは自動的に受付館へ依頼されます。AMLNMという項目に受付館の略称がセットされるので、レコードに関する問い合わせをしたり、依頼検索でAMLIDから検索する時は、所蔵館と受付館を混同しないようにしてください。

〇 受付館に関する事項

1  PARDONの使い分けについて

┌───────────────────────────────────────┐
│ 依頼のあった巻号が未着のため謝絶しようとしたが、受付館が当館しかないと思いコ│
│メントに「当館未着」と入力して「PARDON 2」で照会したところ、依頼館から「PARDON│
│で次候補館へ転送してください」と回答があった。                │
│1) レコードの所蔵事項には当館のデータしか表示されていないが、次候補館が存在す│
│るのか。                                   │
│2) 依頼館側で転送はできないのか。                      │
└───────────────────────────────────────┘

 1) 受付館側では当受付館に関する所蔵事項(HMLID〜RGTN)しか表示されないようになっています。画面上には表示がなくても次候補館が指定されている可能性があります。

 2) 依頼館側でも「照会」の状態からFORWARDというコマンドで次候補館にレコードを転送することができます。

 1) 2) に関連して補足説明します。依頼館に照会してその回答を待つ必要がない場合は、 (当館未着のようなケース)「PARDON 2」で照会するよりも、「PARDON」で自動転送してください。なお、「PARDON」だけの場合でもCMMNTに謝絶内容等を入力することができます。(→マニュアルp.70,71)
 依頼館側でも、受付館からの照会のコメントに対して回答する必要がないような場合は、ANSWERではなくFORWARDで次候補館に転送することができます。逆に、受付館側で回答を求めているような場合は(受付館で複写を済ませてしまっているケース等)、必ずANSWERで回答してください。(→マニュアルp.42〜43、117)

2 PARDON時のエラー

┌───────────────────────────────────────┐
│ PARDONを発行すると、「FA○○では・・・臨時休館中です」のエラーメッセージが表│
│示され、PARDONできないことがある。なぜか?                   │
└───────────────────────────────────────┘

 指定されている次候補館が、依頼館でORDERした後にサービスステータス(SSTAT)を「N」に変更した時、このようなエラーが表示されます。この場合は、次候補館休館中である旨をCMMNTに記入して「PARDON 2」で依頼館に照会してください。

3 料金前払いの指示

┌───────────────────────────────────────┐
│ 前納扱いになる場合、振込指示や合計料金の通知をするには、どのような操作をすれ│
│ばよいのか。                                 │
└───────────────────────────────────────┘

 PARDONコマンドにオペランド「2」を指定して「新着照会」の状態で依頼館に照会してください。その際、CMMNTに料金の総額や振込指示等を入力してください。(→マニュアルp.71)
 なお、ITEM以降の項目に料金を入力して「PARDON 2」を発行しても、データはクリアされます。通知内容はCMMNTで運用してください。

4  SCANコマンド

┌───────────────────────────────────────┐
│1) 「処理中」のレコードの集合(例えば50件)のなかから特定のレコードを検索するの│
│に何か効果的な検索方法はないであろうか。                   │
│2) 同一申込者、同一雑誌の依頼が複数件あるような場合、簡略表示形から識別するの│
│は非常に困難であるが、ILLレコードIDで検索するのも12桁入力しなければならないの │
│で手間がかかる。                               │
└───────────────────────────────────────┘

 1) SCANコマンドで限定検索ができます。雑誌のタイトルや論文名、著者等の任意の文字列を指定すれば、該当するレコードを簡単に検索することができます。

 2) 1)と同様にSCANで、受付番号(ANO)から限定検索ができます。またILLレコードIDでSCANする時も、12桁全部入力しなくても、例えば任意の3桁を「SCAN ID=287」というように指定すれば当レコードを検索することができます。
(→マニュアルp.59〜60、82〜83)

5 MDISPLAYの指定

┌───────────────────────────────────────┐
│ MDISPLAYで、例えば1件目と3件目と8件目というように、とび番(不連続な番号)で指 │
│定できないのか。                               │
└───────────────────────────────────────┘

 現在のシステムでは、MDISPLAYコマンドは連続した番号に対してしか入力できないようになっています。(→マニュアルp.78〜79)
 この件はたいへんご要望が多いので、今年度のシステム改訂で、とび番でも指定できるようにする予定です。

〇 その他(運用事項)

1  現物貸借の精算処理

┌───────────────────────────────────────┐
│ ILLシステムでの現物貸借の料金処理は、文献複写と同様に費用相殺制度によって処 │
│理されるのか。                                │
└───────────────────────────────────────┘

 現物貸借については費用相殺の対象となりませんので、従来通りの処理(切手の送付等)をしてください。国立大学間等の文献複写のレコードについては、従来通り費用相殺制度によって処理します。(→マニュアルp.116)

2 学内依頼の精算処理

┌───────────────────────────────────────┐
│ 学内依頼のもの(本館→分館等)をILLシステムで処理した場合、料金処理については │
│、費用相殺制度の対象となるのか。                       │
└───────────────────────────────────────┘

 国立大学等の同一機関内の参加組織間で処理されたレコードについては相殺処理の対象とはいたしません。

3 「確認」のレコードの保存期間

┌───────────────────────────────────────┐
│ 現在、当館ではローカルシステムの整備が間に合わないため、ILLレコードのハード │
│コピーのみを保存しているが、将来的にはローカルシステムにダウンロードすることを│
│考えている。「確認」の状態のレコードは一定期間を過ぎるとクリアされるということ│
│を聞いたが、どのくらいの期間データベースに保存されるのか。          │
└───────────────────────────────────────┘

 「確認」「返却確認」「CANCEL」のレコードは、一定期間を過ぎるとILLのデータベースから削除する予定になっていますが、「一定期間」の設定については現在検討中です。決定しだい改めてご報告しますが、今年度のレコードについては、来年度の前期頃(月日は未定)までは保存する予定です。