オンライン・システム・ニュースレター No.36 (1992.10.20)


CPYNTフィールドの記述内容について


 今年度の目録システムの機能強化において新設した「CPYNTフィールド」には、劣化資料、署名入り資料、限定番号入り資料、落丁・残欠等、記述対象特定コピーの特異性に関する注記を記述することができます。記述にあたっては必要な場合には固有のコードや文法を設ける予定にしております。
 今回、国立大学図書館協議会「資料の保存に関する調査研究班」から以下の方法で利用を行いたい旨協議があり、具体的な入力方法について両者で検討を行った結果、次のように決定しましたので、その内容について紹介します。このフィールドに記述された意味内容を理解する一助としていただければ幸いです。なお、以下で紹介する入力方法のうち、「ACID: 」という定型導入句よりも後の記述の方法については、国立大学図書館協議会のメンバー以外には拘束力を持たないことを明記しておきます。
 また、今回は酸性紙劣化に対応するコードとして「ACID: 」をセンターで設定しましたが、そのほかにコードを設定した場合は、順次お知らせします。

〔内容〕

1. 対象となっている資料

 各国立大学で所蔵するすべての図書館資料の中で、半永久的に保存すべき資料と判断するもののうち、酸性紙による劣化が見られる資料が該当します。

2. CPYNTフィールドの記述方法

  1. 保存を必要とする酸性紙劣化資料であることを示すために、フィールドの先頭から ACID: と入力する。
  2. その後に劣化の状態(AかB)を入力する。
  3. 自館独自の保存対策が施されている場合は、その内容を記述の最後にカッコでくくり、具体的、簡潔に入力する。他の媒体へ変換した場合(マイクロフォーム、光ディスク等)がこれに当たる。
  4. 記述の終わりは必ずピリオドとする。
  5. 入力はすべて1バイト文字を使用する。
  6. 図書の場合はVOLごとに状態を入力する。
  7. 雑誌の場合は1年次を単位として状態を入力する。

3. 具体的な記述例

1) 図書


1 CPYNT:ACID:A.
酸性紙劣化資料であり、劣化の状態がAである。
2 CPYNT:ACID:B(MICROFORMED).
酸性紙劣化資料であり、劣化の状態がBである。
保存対策としてマイクロ化が行われている。

2) 雑誌


1 CPYNT:ACID:A.
所蔵分全てについて酸性紙劣化状態がAである。
2 CPYNT:ACID:B:1860-1875,1890-1895(PHOTOCOPIED).
所蔵の中で1860-1875,1890-1895のものは劣化しており状態はBである。
保存対策の一環としてコピーを持っている。
3 CPYNT:ACID:A:1944-1948/B:1953,1962-1963.
所蔵の中で1944-1948のものは劣化しており、状態はAである。
また、1953,1962-1963のものは劣化しており、状態はBである。

4. 劣化の状態の区分

 劣化の状態としてAとBが設定されていますが、その内容は以下のとおりです。

A・・・・劣化が進行中

  1. 書籍ページの周辺余白部分から印刷部分に向かって黄色、または薄茶色に変色が進行している。
  2. ページ全体が黄ばんだ褐色で劣悪原材料・薬品等が使用されたと考えられる腰の弱い洋紙である。
  3. ページ全体に多数の黴状の小さな斑点変色が見られる。

B・・・・劣化が著しい

  1. 書籍ページの周辺が焦げ茶色に著しく変色している。
  2. ページを開くと周辺部等が剥離し、のどの部分が弱体化しており修理不能である。
  3. 印字部分のインクが行間や裏に滲んで全体が褐色を呈している。