オンライン・システム・ニュースレター No.38 (1993.03.26)


目録情報の基準に関して


 ニュースレターNo.36に掲載された「第2回総合目録小委員会の審議内容」における図書の懸案事項について、遅れましたが解説を行います。また、併せて親書誌についての解説を行います。

(1) 一つのシリーズ中に複数の出版者が属し、一連のシリーズ番号の下に図書を刊行している場合の親書誌の扱いについて

  (例)
 ┌───────────────────────────────────────┐
 │和図書書誌検索・簡略表示   NC    1-  11/  11             │
 │>:                                      │
 │TITLE= トウキョウ ダイガク シャカイ カガク ケンキュウ ソウショ        │
 │AUTH =                                    │
 │AKEY :   ISBN:    NBN:    NDLCN:                  │
 │PUB =        YEAR:                          │
 │PLACE=        CNTRY:  LANG:                     │
 │SH  =                                    │
 │WORDS=                                    │
 │ID  :   PID:                               │
 │FILE :                                    │
 │ 1.<BN00859628>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 御茶の水書房.        │
 │ 2.<BN0057820X>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- ミネルヴァ書房.      │
 │ 3.<BN00634424>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 研文出版.          │
 │ 4.<BN00767643>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 岩波書店.          │
 │ 5.<BN01032278>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 日本評論社.        │
 │ 6.<BN01853183>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 勁草書房.          │
 │ 7.<BN02402419>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- みすず書房.         │
 │ 8.<BN00293287>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 東京大学出版...      │
 │ 9.<BN07353693>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 弘文堂.           │
 │10.<BN00915977>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 有斐閣.           │
 │11.<BN00169583>東京大学社会科学研究所研究叢書. -- 三省堂.           │
 └───────────────────────────────────────┘

 このように出版者の相違によって複数の親書誌が作成されていることがあります。このような場合、親書誌は逐次刊行物の規定を適用し、叢書やシリーズ等の番号の最も若いもので一つだけ書誌を作成するようにします。その後、異なる出版者から同一の叢書やシリーズ等の名称のもとに刊行された資料は、別に親書誌を作成するのではなく、既に作成されている書誌にリンク形成を行うようにします。
 従って、親書誌を作成する際に使用した資料が初巻でないならば、記述は何巻によって作成したのか、注記に明示しておく必要があります。
 また、注記に、その他出版者有りとして、PUBフィールドに記録されない出版者名を列記します。PUBフィールドを繰り返して記述するようなことはしません。

(2) 親書誌の出版者が変更され、子書誌の刷によってその出版者が異なってくる場合の子書誌の扱い

   (例-子書誌)
 ┌──────────────────────────────────────────┐
 │和図書書誌検索・簡略表示  NC     1-  2/  2                │
 │>:                                         │
 │TITLE=定木による作図                                 │
 │AUTH =                                       │
 │AKEY :   ISBN:    NBN:    NDLCN:                     │
 │PUB =        YEAR:                             │
 │PLACE=        CNTRY:  LANG:                        │
 │SH  =                                       │
 │WORDS=                                       │
 │ID  :   PID:                                  │
 │FILE :                                       │
 │ 1.<BN04770639>定木による作図 / スモゴルジェフスキー著 ; 安香満恵, 矢島敬二訳    │
 │ コンパスによる作図 / コストフスキー著 ; 松野武訳. -- 東京図書, 1960.       │
 │  -- (数学新書 ; 8).                                │
 │ 2.<BN0763288X>定木による作図 / スモゴルジェフスキー著 ; 安香満恵, 矢島敬二訳    │
 │ コンパスによる作図 / コストフスキー著 ; 松野武訳.-- 商工出版社, 1960.       │
 │  -- (数学新書 ; 8).                                │
 └──────────────────────────────────────────┘
   (例-親書誌)
 ┌──────────────────────────────────────────┐
 │和図書書誌詳細表示    NC       1/  1                  │
 │>:                                         │
 │<BN00682052>                                     │
 │CRTDT:19870302 RNWDT:19881028 RNWFA:FA001379                     │
 │GMD: SMD: YEAR:   CNTRY:ja TTLL:jpn TXTL:jpn ORGL:               │
 │VOL:      ISBN:   PRICE:                          │
 │TR:数学新書‖スウガク シンショ                           │
 │PUB:東京 : 商工出版社                                │
 │PHYS:                                        │
 │NOTE:出版社変更: 商工出版社→東京図書                        │
 └──────────────────────────────────────────┘

 例えば、上記のように出版者の社名が変更され、その結果、名称変更の前後の刷によって出版者の社名が異なることがあります。
 しかし、この場合は同時に2つの出版者から刊行された訳でもなく、またこの刊行物の版権が別の出版者に移ったという訳でもありません。単に出版者が名称変更したということです。
 そこで、このような出版者の名称変更の場合、当該資料中の情報源、もしくは親書誌にリンクをたどることによって単に出版者の名称変更に過ぎないことが判明するならば、変更前の出版者名でのみ書誌を作成し、変更後のものは注記にその旨を記録して一つにまとめるようにします。
 しかし、出版者名の変更であるのか、全く異なる別々の出版者であるのか判断つきかねる場合はこの限りではありません。

(3) その他、親書誌について

  1. シリーズもの等で子書誌にあたる資料の一部が改版されたような場合、親書誌は子の版表示に合わせて別書誌を作成するのか。

     ニュースレターNo.5(抜刷集46頁)にありますように、子書誌に対応して親を作成するようなことはありません。親書誌そのものが改版された場合のみに、別途親書誌を作成することになります。
      従って、

                ┌────┐
          ┌─────┤親- AA ├──────┐
          │     └┬──┬┘      │
          │     ┌┘  └─┐     │
        ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐
        │子aa │ │子aa │ │子bb │ │子cc │
        └───┘ │改訂版│ └───┘ └───┘
              └───┘
    
        上記のような書誌構造リンク関係が形成されることになります。

  2. PTBLフィールドに親書誌のシリーズ番号を記録したいが、既に登録されている書誌に記録されている番号と手元にある資料の番号のみが異なる。このような場合、別に書誌を作成するのか

     原則として、番号の相違だけで別に子書誌を作成することはありません。特に、文庫・新書等のシリーズ番号は出版事情から変更されることがあります。内容的な変更が無い限り別にはしません。このような場合には、原則として既に作成されている書誌に所蔵をつけるようにしてください。また、もし必要ならば、子書誌のNOTEフィールドに記述するようにしてください。(「コーディングマニュアル」0.4.1-05を参照)