オンライン・システム・ニュースレター No.39 (1993.06.24)


参照MARC流用時の注意について


 現在、NACSIS-CATでは書誌レコード作成を支援するため参照MARCを用意しております。
 参照MARCは、MARCレコードをセンターの仕様に合わせるため、フォーマット変換を行っていますが、MARC作成機関の使用する規則の相違等により、必ずしもセンターの基準・規則に合致しているわけではありません。
 そこで、流用入力時にはセンターの基準・規則に合わせる必要があります。
 これを怠ると重複書誌を作成してしまったり、書誌の修正を頻繁に行う必要が出てきたりします。データベースの品質を維持するためにも、流用入力時には必要な修正を行うようにしてください。
 そこで今号より、参照MARC流用時の注意事項について、解説を行うことにします。
 今回はJAPAN/MARCについてです。
 なお解説中のタグについて詳しくは、「JAPAN/MARCマニュアル 図書編 第1版」を参照してください。

和図書書誌レコード・JAPAN/MARC編

1) 巻次・部編名にあたる語句が標題としてTR中に記載されていることがある
2) 逆に固有の標題として記録されるべきタイトルがVOLに記載されていることがある

解説
1)・2)について。

JAPAN/MARCでは、本書名はタグ25Xのフィールドに、叢書名はタグ280に、多巻ものの各巻書名はタグ29Xに記載されています。
 本書名のみの場合には、タグ25X中のデータがTRフィールドに記述されることになりますが、タグ29Xにデータが存在する場合には、このタグ29Xの方がTR中に記述されることになります。
 また、タグ25X,29X,280の全てが存在する場合、タグ25Xのデータは中位の書誌の扱いとなり、PTBLフィールドに記述されます。
 しかし、多巻ものの各巻書名はセンターの基準では、固有の標題となる場合もあれば、部編名の扱いとなる場合もあります。これは自動的に振り分けることが出来ませんから、結果的に上記のように基準等とは異なるレコードが発生することになるのです。

対応
このような参照レコードにヒットした場合には、センターの基準に従い、TRに記述されるべきものか、VOLに記述されるべきものかを判断し、必要ならば書誌階層も含めて修正を行うようにします。

3) 巻次ごとに別書誌が作成されていることがある

解説
JAPAN/MARCでは基本的にレコードは各巻単位で作成されるため、このような状況が発生することになります。
対応
このような参照レコードにヒットした場合、まず本当にNCファイル中に該当するレコードがないか慎重に再検索することが大切です。またもしNCにあれば、必ずそのデータを修正して、VOLの繰り返しで1つの書誌にまとめなくてはなりません。

4) 標題関連情報のよみがないことがある

解説
JAPAN/MARCでは基本的に標題関連情報にはよみを付与していないためです。
対応
NCに流用入力時、出来るだけ標題関連情報にもよみを付与するようにしてください。

5) TRに入っているタイトルにもよみがないことがある

解説
JAPAN/MARCで叢書名がある場合(タグ280が存在する場合)、タグ25Xのデータを本書名とした(子)書誌用の参照レコードの他に、タグ280のデータを本書名とした(親)書誌用のレコードも作成されます。しかし、JAPAN/MARCでは、叢書名の全てによみが付与されている訳ではありません。場合によってはよみが付与されていないこともあります。従って上記のようなことが発生します。
対応
NCに流用入力時、よみを付与するようにします。

6) よみ・分かち書きがセンターの規則と異なることがある

解説
国会図書館独自の基準があり、センターの基準とは異なる部分が多いためです
(なお、国会図書館での分かち書きについて、「全国書誌通信」の No.83に解説があります)。
対応
センター側の基準に書き替えます。ただし、ゆれが出てくるのは止むを得ない点もありますから、場合によってはVTフィールドを使用して、検索の利便性を考慮するようにしてください。

7) 英数字にはかなよみがふられていることがある

解説
JAPAN/MARCでは英数字とかな・漢字が混在している場合には、英数字は、その表記形に対応するかなよみが付与されています。ただし、1968年以前のデータについては、よみを付与せずに、英数字がそのまま入っています。
対応
センターでは英数字は表記のままの形をよみとしているので、センターの規則に合うように修正します。また、かなよみについても、VTフィールドに記述して、検索の利便性を図ることも大切です。

8) 書誌記述で使用されている漢字が、新字体に変更されている

解説
JAPAN/MARCでは漢字については、JIS漢字コード体系の中に収まるように漢字の置き換えを行っているためです。ですから、新旧に限らず、俗字や別字についても置き換えが可能なものについては、JIS漢字コード体系内の漢字に置き換えています(漢字字種の採用基準については、前述の「JAPAN/MARCマニュアル 図書編」の p.78-82を参照してください)。
 また、JIS漢字コード体系内の漢字に置き換えが出来ないような漢字(外字)については、〓に置き換えられています。
対応
センターの基準では、原則として転記の原則に従い、資料の情報源にあるがままの表記形を転記することになっていますので、必要ならば修正してください。また検索の利便性を考慮してVTフィールドに新字体等での表記形を記載するようにします。
 更に、〓に置き換えられているものは、センターの規則に従い、◆D○○○◆等に置き換えるようにしてください。

9) 翻訳書でもORGLには原書の言語コードが記載されていない

解説
この部分については、変換時に置き換えを行っていないためです。
対応
原書の言語が判明する場合には、ORGLに原書の言語コードを入れるようにしてください。
 また、ついでながらREPROについても、常にフィールドは空欄になっていますから、必要ならば必ずデータを入れるようにしてください。

10) AL中の団体名の下部組織名がないことがある。また、「主標目.副標目形」となっているときがある

解説
国会図書館では著者名典拠中の団体名についてその標目形をかなり上位のレベルで管理しています。従って、資料中に記載があってもその通りになっていないことがあります(団体名著者標目の選択基準については、「全国書誌通信」の No.80に掲載されています)。
 また、85年以前のレコードについては、「主標目.副標目形」を採用していたため、現在の形とは異っています。
対応
センターの基準等に従った形に修正します。

11) 特殊な版表示がNOTEに記述されている

解説
JAPAN/MARCでは特殊な版表示は基本的には全て注記扱いです。従って変換時、特殊な版表示は全てNOTEに記述されることになります。
対応
装丁に関わる特殊な版表示はVOLに、それ以外の特殊な版表示はEDフィールドに書き替えます。

12) 発売者、製作者等がNOTEに記されている

解説
JAPAN/MARCでは2番目以降の出版者や、発売者が出版者と異なる等のような場合には、それらの情報は注記のフィールド(タグ350)に記述されます。
 従って、このような記述は全てNOTEフィールドに記述されることになります。
対応
発売者、製作者等は、出来ればPUBを繰り返して記載するようにしてください。

13) 内容著作がNOTEに記されていることがある

解説
JAPAN/MARCでは内容著作は基本的には注記扱いです。また、1フィールド中に一括して記述されています。
 ただし、場合によっては、多巻ものの各巻書名が一括して内容注記と同等の扱いでNOTEに入っていることがあります。
 特に極めて多数の著作が含まれている場合には、冒頭のもの1つのみを挙げ、他は「その他○○編」としていることがあります。
対応
内容著作については、可能な限りCWフィールドに記述し直すようにしてください。