オンライン・システム・ニュースレター No.48 (1994.12.20)


参照MARC流用時の注意について(4)


【洋図書書誌レコード・UK/MARC編】

No.47のLC/MARCに引き続き、今回はUK/MARC流用時の注意事項について、解説を行うことにします。

1) 「固有の標題」でないものが、TRフィールドに記録されていることがある

《解説》 UK/MARCもLC/MARC同様、ある資料の補遺または部分であることを示す名称は、本タイトルの一部として、ピリオドに続けて記録されています。したがって、 "Supplement" や "Part 1"というような、センターの基準では固有の標題であるとみなせないものも、標題の一部としてTRフィールドに記録されている場合があります。

《対応》 当該名称は、巻次等または部編名として、VOLフィールドに記録します。その際、NCファイル中に当該VOLフィールドを追加すべき(あるいは当該VOLフィールドを既に持っている)書誌レコードが既に作成されていないかどうか、確認する必要があります。

2) 親書誌、あるいは中位の集合書誌単位として記録することが適当なものが、TRフィールドに記録されていることがある
3) 「固有の標題」に該当するものがCWフィールドに記録されていることがある

《解説》 2)・3)について
UK/MARCの書誌レコード作成単位が、NCの基準と一致していない場合、このような状況が発生します。

《対応》 いずれの場合も、NCの書誌レコード作成単位に合わせて、参照MARCを修正します。2)の場合、当該名称はPTBLフィールドに記録します。
3)の場合、CWフィールド中にある「固有の標題」とみなせるものをTRフィールドに移して、それぞれを単行書誌単位とする書誌レコードを作成します。参照MARC中でTRフィールドに記録されていたものは、親書誌または中位の集合書誌単位となりPTBLフィールドに移動することになります。リンク形成の際にNCファイル中にリンクすべき適当な親書誌が既に作成されていないかどうか、確認してください。
なお、3)とは違うケースですが、CWフィールドに巻次等や部編名が記録されている場合にもご注意ください。これらはVOLフィールドに移します。

4) 複数の出版物理単位に対応している書誌レコードであるにもかかわらず、VOLフィールドに、対応する巻次が記録されていないことがある

《解説》 VOL、ISBN、PRICEの各フィールドは、UK/MARCの中のISBNを収納するタグと対応させて作成されています。そのためタグ中に巻次等に相当するデータがない場合、参照MARCには巻次等に対応するだけの十分な数のVOLフィールドが作られないという状況が発生します。

《対応》 目録対象資料現物の巻次等に対応するVOLフィールドを作成してください。

5) ISBNの後ろに説明語句が付いていることがある。また、NOTEフィールドにISBN及びその説明語句が記録されていることがある
6) VOLフィールドに、巻次等、ISBNの説明語句のいずれにも該当しないものが入っていることがある

《解説》 5)・6)について
5)のようなケースとしてはまず、セット物単位で1つのISBNを持つとき(set)という語句が付記されている場合が考えられます。また、(lib. bdg.) 、(pbk.)等、装丁を表す版表示に該当する語句が付記されていることもあります。その他、1つの出版者からの出版物が複数の出版地に対応して複数のISBNを持つとき、(Berlin)、(New York)、(Tokyo) 等の地名が付記されている場合もあります。
6)は、5)のケースと紛らわしいことも多いのですが、一番顕著な例としては、予定価格であることを示す "est." が入っているような場合があげられます。また、紙質の説明である"acid free paper" という語句が入っていることもあります。

《対応》 5)のような場合は、ISBNの説明語句であることを示す:(コロン)を前に付けて、VOLフィールドに転記するようにしてください。
6)のような場合には、原則としてその語句をVOLフィールドから削除します。
しかし、例えば、"alk. paper"というような(紙質)表示が、 "hardcover"等の装丁表示の代用として機能し、 "pbk." 等の装丁表示と並び立つような形で表示されている場合もあります。このような場合は、5)と同様の扱いでその語句を残しておいてもかまいません。

7) 同じISBNがフィールドを繰り返して記録されている

《解説》 UK/MARCでは、ISBNが管理用の番号であると同時にデータとしても出現しています。そのため現在は同一のISBNが繰り返して記録されています。

《対応》 VOL、PRICE、XISBNの各フィールドとセットになっていないISBNを削除してください。

8) ISBNがNOTEフィールドに記録されていることがある

《解説》 1981年以前に作成されたUK/MARCでは、ISBN、説明語句及び入手条件が注記エリアに記録されており、そのデータがそのままNOTEフィールドに埋め込まれています。

《対応》 対応するISBN等のデータがISBNフィールド等に存在することを確認の上NOTEフィールドのデータを削除してください。

        09弓弉櫂悉恥騰綾收ー  No.48 (1994.12.10) 

9) 出版地の記録がない場合がある

《解説》 1975年前後に作成されたUK/MARCでは、出版地に関する情報が記録されていないものが多くあります。また、後述するCIPレコードの場合にも記録されていません。

《対応》 目録対象資料現物の出版地を記録してください。

10) PTBLフィールドの記録が、目録対象資料上の表示と異なることがある
11) 親書誌標題の後ろに、出版者、出版地、"series"等が付記されていることがある
12) サブシリーズ(NCの基準では中位の集合書誌単位にあたるようなもの)が、親書誌標題の一部として記録されていることがある。また、ISSNが記録されていることがある
13) 親書誌の要素の一部(例:親書誌の責任表示等)が、<>(リンクされた親書誌IDを埋め込む場所)の後ろに記録されていることがある

《解説》 10) 〜13) について
PTBLフィールドは、UK/MARCのシリーズエリアのタグのデータを機械的に埋め込んで作成されています。AACR2Rでのシリーズエリアの規定の情報源と、NCの親書誌の規定の情報源は、完全に一致する訳ではありません。また、UK/MARCのシリーズエリアのタグは一種類ではなく、責任表示を付けた形、シリーズとしての統一標目形、ISSNを記録するためのサブフィールドを持つタグ等の複数のバリエーションがあります。

《対応》 これら基準の相違やタグの種類のバリエーションを判断した上で参照MARCを作成することは、システム的には困難です。参照MARCのPTBLフィールドについては、NCの基準に合った形で作成されているかどうかを確認し、必要な修正を行った上でリンクを形成するようにしてください。この確認が慎重に行われない場合には、多数の親書誌が重複するという事態も発生します。データベースの品質 向上のためにも、ご注意ください。

14) 親書誌として記録することが適当なものが、NOTEフィールドに記録されていることがある

《解説》 UK/MARCの書誌レコード作成単位が、NCの基準と一致していない場合、このような状況が発生します。

《対応》 NCの書誌レコード作成単位に合わせて、PTBLフィールドに記録します。

15) ALフィールドで、日本人名がAACR2の標目形になっている

《対応》 NCでは著者名典拠ファイルは和洋共通です。日本人名については、「日本目録規則1987年版改訂版」の標目形に修正してください。AACR2形の標目は、著者名典拠レコードのSFフィールドに、*(アスタリスク)を前に付けた形で参照形を作成することになっています。

16) 会議名の回次、年次、開催地も標目の一部として変換されている

《対応》 回次等は「その他の情報」として、< >の後ろに記録してください。

17) UTLフィールドの値が、NCの基準に合致していない

《対応》 NCでは、当面、統一書名典拠レコードの作成範囲を、無著者名古典、聖典及び音楽作品に限定しています。UK/MARCに、これら以外のものが統一書名標目として記録されている場合は、リンク形成は行わず、フィールドを削除してください。ただし、原書名等、VTフィールドに記録することが可能なものはVTフィールドに移してください。

18) YEAR(刊年)フィールドの2番目の値が、刊行終了年以外になっていることがある

《解説》 UK/MARCの当該タグのデータを機械的にYEARフィールドに埋め込んでいるため、著作権登録年や頒布年・製作年等が刊年2として記録されてしまうことがあります。

《対応》 YEARフィールドの刊年2は、複数の出版物理単位からなる刊行物の刊行終了年を記録すべき個所ですから、1冊本のYEARフィールドにおいては本来、主たる刊年のみを残して、余分なものは削除することになります。

19) 第一出版地以外の国名コードがCNTRYコードに入っていることがある

《解説》 UK/MARCでは出版地に母国英国の地名が入っている場合には、それが第一出版地でなくても出版国コードにはukを記録するようになっています。

《対応》 第一出版地の出版国コードに訂正するようにしてください。

20) TXTL(本文の言語コード)フィールドが空白であることが多い

《対応》 適切な言語コードを、なるべく記録するようにしてください。

21) CIPレコードの流用に関する注意事項

《解説》 CIPレコードとは、出版物が実際に刊行される前の情報を基に作成された目録情報です。出版事項、形態的事項等が、目録対象資料現物と一致していない場合があります。

《対応》 UK/MARCのCIPレコードでは、PRICEフィールドの価格データの後にCIP entryという語句が記録されているのが特徴です。
出版地についての記述がなかったり、出版年・著作権登録年も微妙に現物と相違している場合がありますので、PUBフィールド及びYEARフィールドについてご注意ください。また、形態事項も記録されていない場合もありますので、PHYSフィールドについてもご注意ください。

22) 親書誌レコードの流用全般に関する注意事項

《解説》 特にPTBLフィールドに関する個所で述べたことと重なりますが、MARCの親書誌レコードは、UK/MARCのシリーズエリアを基にして作成されており、NCの親書誌の基準と合致しない部分があります。また、コードブロック等、変換されずに空白になっているフィールドが多数あります。

《対応》 親書誌の重複を避けるため、参照MARCから親書誌レコードを新規作成する場合には、NC中に既に作成されている親書誌レコードがないかどうかを十分に確認したうえで、慎重に行ってください。また、上で述べたとおりデータが不十分ですので、目録対象資料と照合して、データを豊富にする方向でレコードを作成してくださるよう、お願いします。