オンライン・システム・ニュースレター No.56 (1996.09.30)


総合目録データベース移行の延期


 総合目録データベースのサーバシステムへの移行については,8月実施に向けて作業を続けてまいりましたが,参加館の皆様のご協力によるオンライン負荷テストの結果,現状では目録作業の通常業務を行えるだけの実用的なレスポンス時間を得ることは不可能であることと判断し,移行を本年12月をめどに延期することとしました。度重なるテストにご協力いただいたにも関わらずお約束を守れず,誠に申し訳ありませんが,よろしくご了承ください。

 ここで延期にいたった経緯について簡単に述べさせていただきます。
 総合目録データベースの移行については,センター内にセンター教官,目録情報課員等からなる総合目録データベース検討会を設置し,各種シミュレーションを行い,その結果を元に検討し,プログラムの改造やDBMS設定パラメータのチューニング等を行うということを繰り返してまいりました。さらに,オンライン負荷テストを実施するにあたっては,目録情報課において50台規模のテストを行い,プログラムの機能チェックを行いました。

 オンライン負荷テストに関しては,国立大学図書館のみに実施をお願いした第1回(平成8年4月25日実施:最大397端末)では,おおむね良好な結果が得られ,さらに接続端末を増やすことにしました。全参加館にテストを依頼した第2回(平成8年5月23日実施:最大985端末)及び第3回(平成8年6月27日実施:最大724端末)では,メインフレームの通信プログラムが異常終了し,十分なテストを行うことができませんでしたが,サーバーマシンの処理能力不足によりレスポンスが悪化していることがわかりました。移行を予定していた8月まで残り時間が少なくなっため,通常サービスを休止してテストを行うことにしました。通信プログラムの異常終了によりテストが中断しないようにシミュレーションを繰り返し万全を期す一方,サーバプログラムのロジック変更による性能改善を行って臨んだ第4回(平成8年7月12日実施)では,テスト時間中異常終了することもなく最大1406端末の接続がありましたが,端末数が1200台を越える頃からレスポンスが急激に悪化し,さらにサーバーの性能を向上する必要があることが判明しました。そこで,サーバープログラムの更なるロジック変更により性能向上を図る一方で,これまで1台のサーバーマシンで全てのデータベースを管理していた方式を改め,2台のサーバーにデータベースを振り分け分散型のデータベース構成とすることにより性能向上を図りました。そうして第5回(平成8年7月25日実施:最大1023端末)テストを行うことになりましたが,テスト直前に分散データベースを管理する一方のサーバーマシンがダウンし(後にCPUの故障と判明),急遽別のマシンを用意しテストを開始しました。しかし,代替マシンは性能が低く分散化したことがかえって性能の低下をきたし,端末数600台を越えた頃からレスポンスが急激に悪化しました。

 現行システムにおける最大同時接続端末数は1500台程度であり,月を追う毎に増加しています。今回の一連の負荷テストの結果から,当初考えていた1台のサーバマシンによるデータベースの管理では実運用に必要なレスポンスを得ることは不可能であることが判明しました。一方,分散型データベースについては,シミュレーションが不十分であり,システムのさらなるチューニングが必要です。以上のことから予定通り8月にデータベースを移行するのはかえってユーザに混乱を招くと判断し,移行時期を延期することを決定しました。

 今後は,実用的なレスポンスを実現するために,プログラムロジックのさらなる改善及び分散データベースシステムのチューニングを行っていく予定です。また,9月,10月,11月の第4木曜日の午後には,さらにオンライン負荷テストを予定しております。通常業務でお忙しいところ誠に申し訳ありませんが,引き続きご協力いただけますようよろしくお願いいたします。